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「屈めない」「靴下が履けない」などの違和感を感じたら……。股関節の動きが驚くほどスムーズになる5分間ストレッチ

「屈めない」「靴下が履けない」などの違和感を感じたら……。股関節の動きが驚くほどスムーズになる5分間ストレッチ

意外と感じている人が多い股関節の違和感。「屈めない」「靴下が履けない」「正座ができない」などの自覚がある場合はかなり症状が進行している証拠です。予防のためにも、また、症状改善のためにも効果的なのはストレッチ。たった5分間で股関節の動きがびっくりするほど滑らかになる、簡単なストレッチを整形外科医がわかりやすく解説します。

目次

股関節周辺に「あれ?」を感じる人は、意外と多い

人間の体のなかで、もっとも複雑な動きをする股関節。歩いたり、屈んだり、座ったり、さまざまな動作を自在に行うことができるのは、股関節の動きがスムーズだから。反対に、股関節の機能が衰えると、これまで当たり前のようにできたことが、急にできなくなったりします。また、不意に違和感やつまりを感じるシーンも増えてきます。

痛みや違和感を放置すると、人工関節が必要になることも

股関節に違和感やつまりを感じても、多くの場合、歩き始めや屈む動作をした時など、一瞬で終わってしまいます。そのため、その違和感が股関節に原因があるかどうか、自分で見極めるのは難しいかもしれません。
しかし、股関節の異常のサインを見逃してしまうと、知らないうちに症状が悪化して、将来、歩行困難になり、人工関節が必要になったりすることもあります。どんな病気にも言えることですが、股関節の異常は特に「早期発見、早期治療」が大切なのです。

もしかして股関節異常? すぐに試したいセルフチェック

股関節に異常があるかどうか見極めるために、次のセルフチェックを行ってみてください。当てはまると思うものにチェックを入れ、最後にチェックのついた項目の数を数えます。

●3問以上、当てはまったら、整形外科の受診を検討することをお勧めします。

  • 歩き始めの時、太ももの付け根が痛い
  • 運動をしたあと、太ももの付け根やお尻の横が痛い
  • スカートやズボンの丈が左右で合わない
  • 整体やマッサージで「左右の足の長さが違う」と指摘されたことがある
  • 歩いているとき、体が左右に揺れていると指摘されたことがある
  • 階段の昇り降りがしづらい
  • 子供のころからあぐらをかくことができない
  • 家族または親戚に、股関節の疾患を抱えている人がいる
  • 靴下や靴が履きづらいと感じる
  • 足の爪を切りづらい
  • 寝返りを打つとき、太ももの付け根が痛いことがある
  • 屈伸運動をすると、脚が痛い
  • 安静にしているときでも、太ももの付け根あたりが痛い
  • 痛みがあるため何もしたくないと感じる

特に、この3項目にチェックが付いたら要注意!

上記のセルフチェックのなかで、次の項目にチェックが付いた人は、特に、股関節に異常がある可能性があるので気をつける必要があります。

  • スカートやズボンの丈が左右で合わない
  • 整体やマッサージで「左右の足の長さが違う」と指摘されたことがある
  • 歩いているとき、体が左右に揺れていると指摘されたことがある

これらのうち、ひとつでもチェックが付いた人は、「変形性股関節症」の可能性があります。これは文字通り、股関節が変形していること。それによってさまざまな不具合が生じる病気です。
変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減ったことが原因で起こります。軟骨がすり減ると、股関節の骨が変形してしまいます。そのため、痛みや違和感が生じたり、動かしにくくなったりします。
りして、左右の脚の長さに違いが出やすくなります。その結果、スカートやズボンの丈の長さが左右で合わなくなったり、歩いているときに体が左右に揺れていたりするのです。

変形性股関節症は、遺伝する可能性も

さらに気をつけたいのは、変形性股関節症は遺伝する可能性もあるということです。 特に女性は生まれつき股関節がずれていたり、骨盤の発育が不全だったりすることが多く、女性が変形性股関節症を発症する場合は、遺伝的要因が引き金となっているケースが少なくありません。
もちろん、女性だけでなく男性でも、股関節の異常は遺伝する可能性があります。そのため、親や親族で股関節に疾患を抱えている人は、常に、自分の股関節の状態にも注意を払うことをお勧めします。なにかちょっとでも「あれ、おかしいな」と感じたり、セルフチェック項目の中で、これまで当たり前のようにできていたのに、急にできなくなった場合は、整形外科を受診しましょう。

股関節の動きが驚くほど滑らかになる。5分間ストレッチ

股関節の違和感を解消し、つまりをほぐすには股関節の可動域を広げることが大切です。どの関節もそうですが、人間の体は使わない部分は衰えてしまうからです。
そのために最適なのは、ストレッチ。可能なら毎日行い、日常的に刺激を与え続けると、少しずつ股関節の可動域が広がって、違和感やつまりも解消されるでしょう。

本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。続きはコチラ>>

※筋力訓練を行う際の注意点
無理な運動はケガの原因になります。痛みや違和感がある場合はすぐに中止しましょう。

執筆者

世田谷人工関節・脊椎クリニック医師
塗山 正宏
詳しいプロフィールはこちら▶

股関節の違和感などでお困りでしたら・・・

まずは、股関節の状態を知って原因の早期発見・治療をオススメします。
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