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第84回「肉離れ」

第84回「肉離れ」

第84回「肉離れ」

Good Joint Life!

~人工関節とリハビリテーションのブログ~

84回 「肉離れ」

おはようございます。リハビリテーション部の生井です。

今回のお題は「肉離れ」です。

スポーツ選手が良くなる怪我です。文字通り「筋肉」が「離れる」怪我です。

私も何度か肉離れになったことがありますが、非常に痛い怪我です…

ハムストリングス、大腿四頭筋、下腿三頭筋等の肉離れが起きやすいですが、代表的なものは「ハムストリングス肉離れ」です。

ハムストリングスは大腿骨の後ろ側にあり、半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋の3つの筋肉から構成されています。股関節伸展(足を後ろに蹴る)、膝関節屈曲(膝を曲げる)に働く筋肉です(下図参照)。

            (画像提供:PRiCO by ILLUST AC)

原因としては陸上、サッカー、アメリカンフットボールなどのスプリント時ダンスなどで過度な筋肉の伸張が起きた時に受傷する場合が多いようです。スプリント時は筋肉に力が入ったり(収縮)、伸びたり(弛緩)を繰り返しますので、筋肉に非常に負担がかかりますよね。

スポーツの場面でなくても筋肉に負担がかかると肉離れを受傷する場合があります。

肉離れを受傷した際は、病院を受診して医師の診察を受けてください。場合によりMRI等の画像検査を行い重症度を判別します。重症度により治療方針が決まるのですが、場合によっては手術する場合もあります。

そして医師の指示のもと日常生活復帰、スポーツ復帰目的に目的にリハビリテーションを行う場合があります。以前はRICE処置と言って安静にしていましたが、現在は冷却や患部の保護を行いながら徐々に最適な負荷をかけていきます(POLICE)。負荷のかけ方は重症度により異なりますので、注意が必要です。

P:Protection(保護)

O :Optimal (最適)

L:Loading(負荷)

I:Ice(冷却)

C:Compression(圧迫)

E:Elevation(挙上)

今回は筋肉の怪我、「肉離れ」についてお伝えしました。

参考文献 

福林徹・金岡恒治・蒲田和芳(2015). 下肢のスポーツ疾患治療の科学的基礎 ナップ

C M BleakleyP GlasgowD C MacAuley PRICE needs updating, should we call the POLICE?,Br J  Sports Med  2012 Mar;46(4):220-1.